小 野 亮 二 の 仕 事 2014 夏 : 豊 口 協
物を造る、物事を創る。創造という言葉には、数えきれない人生のカギ
が含まれている。 時が去り、人が変わり、社会は動いている。この時の
流れの中にも、一歩一歩あゆみ続けてゆく人生の、明日への指針が存在
する。人間は、自分達の存在意識を、長い間考え続けてきた。
その結果、基礎科学の分野にこそ、その原点があることを確かめた。
人文科学・社会科学・自然科学。すばらしい輝きをもつこの三つの分野
の重なりあった所に、人間の存在が発見出来る筈である。デザインとい
う世界は、せまい一つのカテゴリーの中に存在するものではない。例え ば、人文科学の軸としての“造形材料学”、社会科学の軸として “人間
行動”を自然科学の軸として“環境情報学“が鮮明に浮かび上がってくる。
小野亮二の作品をよく観てほしい。時の流れや社会の動きに適切に対応
してさまざまな独創的提案とメッセージを一貫して続けていることがわ
かる。物には、その道具に適した素材がある。その適切な素材探求から
生み出された、安心安全な道具世界が展開されている。そしてそれらが
広く人々の生活に歓びを提案し続けている。
又、人々は大きな社会の中で生き続けている。公共施設など、その多様
で複雑な環境は、多くの課題を有しながら人々の生活の支えともなって
いる。 公共施設・空間。 この分野の人間の行動を科学的に分析し、
そのベクトルを求め続けている小野亮二の作品群に目を見張るだろう。
水害や地震など自然のくりかえしで、歴史を積み重ねている地球。
その歴史認識ほど重要なものはないと、小野亮二は、自らの作品を通し
て語りつづけている姿。それは、新しい21世紀的デザイナー像
“デザインサイエンティスト”としての、高い評価を受け期待されている
あかしでもある。
物を造る、物事を創る。創造という言葉には、数えきれない人生のカギ
が含まれている。 時が去り、人が変わり、社会は動いている。この時の
流れの中にも、一歩一歩あゆみ続けてゆく人生の、明日への指針が存在
する。人間は、自分達の存在意識を、長い間考え続けてきた。
その結果、基礎科学の分野にこそ、その原点があることを確かめた。
人文科学・社会科学・自然科学。すばらしい輝きをもつこの三つの分野
の重なりあった所に、人間の存在が発見出来る筈である。デザインとい
う世界は、せまい一つのカテゴリーの中に存在するものではない。例え ば、人文科学の軸としての“造形材料学”、社会科学の軸として “人間
行動”を自然科学の軸として“環境情報学“が鮮明に浮かび上がってくる。
小野亮二の作品をよく観てほしい。時の流れや社会の動きに適切に対応
してさまざまな独創的提案とメッセージを一貫して続けていることがわ
かる。物には、その道具に適した素材がある。その適切な素材探求から
生み出された、安心安全な道具世界が展開されている。そしてそれらが
広く人々の生活に歓びを提案し続けている。
又、人々は大きな社会の中で生き続けている。公共施設など、その多様
で複雑な環境は、多くの課題を有しながら人々の生活の支えともなって
いる。 公共施設・空間。 この分野の人間の行動を科学的に分析し、
そのベクトルを求め続けている小野亮二の作品群に目を見張るだろう。
水害や地震など自然のくりかえしで、歴史を積み重ねている地球。
その歴史認識ほど重要なものはないと、小野亮二は、自らの作品を通し
て語りつづけている姿。それは、新しい21世紀的デザイナー像
“デザインサイエンティスト”としての、高い評価を受け期待されている
あかしでもある。